SOLD
藍鍋島 白梅文 大鉢【天保】
昨今、盛期ではない、時代の下がった鍋島を何でもかんでも、後期鍋島と称する風潮がありますが、本来の後期鍋島は、天保期前後の作品を指します。そのため、後期鍋島と呼ばれている作品の多くは、幕末から明治期にかけての量産品です。(また、多くのコピー商品も流通しています。)
成形、生地の美しさ、筆致等の観点からも、粗悪品が多く、盛期鍋島とは、全く異なる美観です。
本来の後期鍋島は、時代こそ下れ、鍋島特有の優美さを持ち合わせています。本品は、まさに、真の後期鍋島で、鍋島研究の第一人者である小木一良先生著「鍋島 後期の作風を観る」にも、まったくの同手品が紹介されています。この書を参照しますと、製作年代は、天保期よりも古いようにも思われます。白梅の爽やかな描写、高台側面の緻密な七宝文は、まさに、鍋島ならではの、唯一無二の
魅力です。
無傷完品です。
口径34.0cm 高さ11.0cm